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Introduction

かつて、 人は魔法を使えなかった。

約700年前、 魔素の変異が引き起こす奇病の蔓延、 突如現れた魔物たちにより人間の 半数以上が死滅、絶滅の危機に瀕した。

そんな人類の前に現れたのが 自らを 「人を護る者」と名乗る人間にそっくりの種族 だった。 後に《護り人》 と呼ばれることになる彼ら は、人の姿を持ちながら魔法を操ることができ、 その特異な力を以て魔物から人間を守った。

生き残った人間たちは大陸の南に集結し、 《護り人》と共に人間のコミュニティを再興。 人の生きる国、 ベルキガが建国されると共に、

暦が一新された。

 

時は流れ、新暦300年頃。 《護り人》の特権であった魔法は、 魔物から採れる素材を使うことで人間にも 操れることが判明。

 

そして、新暦600年現在。

魔法が特別なものではなくなり、 生活の中に 溶け込んだ世界。 今や道具さえあれば赤子でも 使えるほど一般的なものとなった。

人が魔法を駆使し、 人の手で魔物に対抗できる ようになった一方で、 かつての英雄である 《護り人》 たちはその特異性、神秘性が失われて いった。

そんな彼らと共に手にした平和な世界で、 人間は穏やかな暮らしを謳歌している。

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